大阪市此花区にある「鴻池組旧本店洋館・和館」が今春、登録有形文化財(建造物)に登録される見通しとなった。
1910(明治43)年に完成した旧本店は、今では希少なアールヌーボー様式の内装を施した2階建ての洋館。創業家の邸宅だった伝統的な町屋建築の和館がつながるように建てられている。洋館の外観は明治末から大正にかけて建築界を席巻した「セセッション様式」。室内では著名作家による彫刻やステンドグラスなども見られる。昨年11月の報道公開に同行した神戸大学の足立裕司名誉教授は「当時の建築美がここまで残っているのは極めて珍しい」と話した。
鴻池組では文化財登録に合わせ、建物を一般公開する方針で、2月7日(月)にホームページで詳細を発表する。